夢とロマンを追う バロヴィエール一族
ヴェネチアン・グラスの歴史や魅力を語る時に必ず登場するのが、ヴェネチアにあるムラーノ島です。中でも700年の伝統を誇るバロヴィエール一族は、ひと際光り輝いています。彼らは時代の変化に敏感に反応し、常に先導者として華麗なヴェネチアン・グラスの世界を演出してきました。
人々が思い焦がれながら、今まで成しえなかった新しいヴェネチアン・グラスの作品を創り出していくために、彼らがどれほどの執念を燃やし、苦しみ、挑戦し、そして新しいガラス芸術の世界の先駆になっていったのか…
バロヴィエール一族の数々のドラマを思い浮かべながら、彼らがヴェネチアン・グラスにかけた美の追求に、夢とロマンを感じて頂ければ幸いです。
箱根ガラスの森美術館 館長 岩田正崔
(図録/〜奇跡のガラスを生んだ〜華麗なるバロヴィエール一族より一部抜粋)